暴力団事務所に近い物件の売却価格や注意点と売る方法について

暴力団事務所が近くにあるというだけで不安を感じる方は少なくありません。
できれば、トラブルに巻き込まれる恐れのない平和な場所に住みたいものです。
では、暴力団事務所に近い物件はどうしたら良いのでしょう。
今回は、価格への影響や売却時の注意点、売り出す方法についてご紹介します。

暴力団事務所に近い物件の売却価格への影響

暴力団事務所が近くにあると「環境的瑕疵」にあたります。
環境的瑕疵とは心理的な不安も含む不動産の欠陥のことで、売買契約時に告知義務が生じます。
瑕疵があるため売却価格にも影響があり、暴力団事務所が近い物件は、同条件の物件に比べて20％〜25％程度安くなる傾向です。
ただ、暴力団事務所との距離よりも、生活への影響の大きさが値段に反映されます。
暴力団事務所が近隣にあっても生活に影響がなければ、それほど大きく低下しないでしょう。
少し距離があっても、抗争や発砲事件があった場合や、迷惑行為が日常的に見られるエリアでは値段への影響は大きいです。

暴力団事務所に近い物件の売却時の注意点

暴力団の事務所が近くにある場合の注意点としては、告知義務があることです。
万が一、告知を忘れた、意図的に告知しなかった場合には、契約不適合責任を問われる可能性があります。
契約不適合責任を問われると、契約解除だけでなく損害賠償を請求されることもあるので注意しましょう。
隣人や同じアパートに住んでいるのが暴力団関係者の場合には告知義務はありません。
日常生活を送るうえで支障がない場合には、隣人の職業は告知する必要がないからです。
ただし、日常的に迷惑行為がおこなわれていたり、隣の家に暴力団関係者が頻繁に出入りしているなどの生活に支障が出ている場合には告知しなければなりません。

暴力団事務所に近い物件を売却する方法

暴力団事務所に近い物件は、一般的な不動産よりも売りにくくなってしまいます。
しかし売れないわけではなく、相場よりも値段を下げて売り出せば売却可能です。
たとえ瑕疵があっても、相場よりも安ければ買いたい方もいます。
また、更地にして駐車場用地とするのも良い方法です。
駐車場であれば、近くに暴力団事務所があっても気にする方は少ないでしょう。
駐車場用地は投資のために購入する方が多いので、収益が見込める立地であれば売れる可能性は高いです。
経済的に余裕がある場合には、コインランドリー経営を始めてから売るのも一つの方法です。
コインランドリーは住宅街では重宝され、立地によっては安定した経営も夢ではありません。

まとめ

暴力団事務所に近い物件の売却には、環境的瑕疵の告知義務があります。
相場よりも価格が下回りやすいですが、事務所との距離より日常生活への影響が価格に反映されます。
家としてではなく、駐車場やコインランドリーなどの活用も視野に入れてみましょう。
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